プラネット・グーグル
本書は、誕生10年を迎えたGoogleを的確に説明しています。
Googleのコア技術である検索(アルゴリズム)からストリートビューまで、なぜサービスが生まれ、現在何が問題なのかが分析されています。
個人的に興味を持ったのは、Googleが目指している「世界のあらゆる情報を整理し、誰でも簡単に検索できる」ということが、これまでの10年と同じスピード感で実現できるのかということです。
エリック・シュミットは、Googleが世界中の情報を整理するのにかかる時間を「300年」と推定しているそうです。
おそらく、テクノロジーの進化を考えれば可能な数値かもしれません。
が、社会的問題(プライバシ問題とか)が大きく足を引っ張るのではないかと思いました。
今後、Googleがプライバシ問題などをどのようにクリアしていくか、非常に興味深いと思います。
あと、本書ではインフラ面*1も書かれており、やはり「Google = インフラ屋」なのかなと感じました。
もちろん、アルゴリズムも素晴らしいですが。
インフラ技術については、Googleを支える技術 ~巨大システムの内側の世界(asin:4774134325)が詳しいです。
内容とは関係ありませんが、注釈が本末に纏められていて読みにくかったです。
スペースの問題もあると思いますが、ページ下にあった方が読みやすいですよね。
ということで、一応まとめです。
本書は、2008年10月時点で最新のGoogle本だと思われます。
なぜYouTubeを買収したのか、フェイスブックとの関係など、現在のGoogleが網羅されていると思います。
オススメの一冊です。
*1:第二章 限りない処理能力 --不可視の身体