iPhone 衝撃のビジネスモデル

iPhone 衝撃のビジネスモデル (光文社新書)

iPhone 衝撃のビジネスモデル (光文社新書)

タイトルからiPhone(Apple)の賞賛本と思ったが、内容は全然違った。
iPhoneを軸としながら、2007年時点のネットの現状(Web2.0とかユビキタスとか)を著者が分析した本である。


著者はWeb2.0を、「サービス•技術はあるが、収益モデルはない」と分析している。
Web2.0サービスは基本的に無料であり、純粋にWeb2.0サービスの情報で収益をあげるのは難しいとしている。
しかし、携帯電話には情報による収益構造があり、iPhoneは携帯事業での覇者になるのではないかとしている。
また、半形骸化したユビキタスという概念も、iPhoneのインタフェースを使えば実現可能ではないかとしている。


自分は、iPhone = 「電話機能付iPod」「Mac OS Xのモバイル版」としか考えていなかったので、
著者のiPhone = ユビキタスを実現する端末(フェデレート端末)という考え方は勉強になった。


サブタイトルの「衝撃のビジネスモデル」について、ほとんど書かれていなかったのが残念であるが、
読む価値のある本ではないだろうか。


iPhoneは、「電話を再発明する」ことになるのだろうか。
日本での発売が楽しみである。