【再読】ウェブ進化論 -本当の大変化はこれから始まる

読了した。
勉強になったこと、これはと思ったもの、考えたことなど。

次の10年への三大潮流

ネット世界の三大法則

  • 「神の視点からの世界理解」
  • 「ネット上に作った人間の分身がカネを稼いでくれる新しい経済圏」
  • 「(≒無限大)×(≒ゼロ)=Something あるいは、消えて失われていったはずの価値の集積」

日本の場合、インフラは世界一になったが、インターネットは善悪でいえば「悪」、清濁では「濁」、可能性よりは危険の方にばかり目を向ける。

Winnyを代表とするP2Pによる情報漏洩でも顕著だったと思います。
エンジニアとしては、使用禁止をすることで問題を回避するよりも「安全な使用方法」を模索したいです。
Winnyの使用方法に著作権違反等の問題があったり、顧客に対しては使用禁止しましたという説明が一番簡単なので理解できなくもないですが。)

オープンソースの本質とは、「何か素晴らしい知的資産の種がネット上に無償で公開されると、世界中の知的リソースがその種の周囲に自発的に結び付くことがある」ということと「モチベーションの高い優秀な才能が自発的に結びついた状態では、司令塔にあたる集権的リーダーシップが中央になくとも、解決すべき課題(略)に関する情報が共有されるだけで、その課題が次々と解決されていくことがある」ということである。

リリーススケジュールについては、集権的リーダーシップが必要になる。
リリーススケジュールがある程度安定しないと、大企業では導入し難い。

「情報自身が淘汰を起こすんだよ」

情報の受け手は、自分が必要なものをできるだけ読む。
情報は、発信側が制限するものではない。

「道具を人々の手に行き渡らせるんだ。皆が一緒に働いたり、共有したり、協働したりできる道具を。
「人々は善だ」という信念から始まるんだ。そしてそれらが結びついたものも必然的に善に違いない。
そう、それで世界が変わるはずだ。Web2.0とはそういうことなんだ」

圧倒的なオプティミズムが大切。

総表現社会=チープ革命×検索エンジン×自動秩序形成システム

「自動秩序形成システム」を生み出すであろう「個」の「タグ付け」について。
「個」の思いついた「タグ」の「多様性」が重要だが、他人の「タグ付け」に影響されがちではないだろうか。
いかに「多様性」を維持できるかが重要。


ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる (ちくま新書)