一九八四年[新訳版]

ビッグ・ブラザーによる恐怖の管理社会の中で人々が生きる近未来小説。
本作が刊行された1949年にはソ連という全体主義の大国があったことを考えると、当時は衝撃的な内容だったのではないかと思う。


現実には、ジョージ・オーウェルが危惧したような全体主義社会主義による管理社会にはならなかったが、テクノロジーの発達やセキュリティという名目で管理・監視社会が進んでいると感じる面もある。
そういった意味でも、本作を古典名作としてとらえるのではなく、現代社会への警鐘と考えることができると思う。


個人的には、AppleのCMのイメージが強くハッピーエンドを想像していたので、意外な結末に驚いた。