楽天テクノロジーカンファレンス2008@楽天タワー

楽天テクノロジーカンファレンスへ行ってきました。

グローバル&オープン時代のエンジニアライフ(まつもとゆきひろ)

  • オープン化する世界
  • エンジニアはどういきるべきか?
    • 結局は自己責任
    • でも、新たなる安住の地のヒントは提示できる
  • 新たなる安住の地のキーワード
  • 安住の地への戦略
    • タイムマシンビジネス
      • アメリカに較べるとトレンドが遅いので、その時間差を利用
    • リスクテーク、チャレンジ
      • 変化がない、変化しないことがリスク
      • 安住の地に居続けられるのは終わった
    • オープンソース
      • 最新技術の実用化
      • リスクがあるがやらないと
      • 時間がないとか言ってられない
  • エンジニアの価値創造
    • ラストマン戦略
      • 「この人に聞けば、何とかなる」と言われる人に
    • 機嫌良く、いつもニコニコ
      • 息子さんにお風呂で人生語ったらしい
    • 信頼される
    • コネクション
      • 情報へのコネクション
      • 人的コネクション
      • 勉強会でコネクション作る
      • オープンソースは、人と情報の集まり(コネクション)
  • まとめ
    • 差別化と価値創造
      • いつもニコニコ、機嫌良く、信頼される人
    • 自分を高いところへ置き、位置エネルギーのメリットを

パソナテックでの講演とかぶる所もありましたが、非常に勉強になりました。
「いつもニコニコ、機嫌良く->仕事任される->コネクション増->ラストマン」のスパイラルになるように。
何でも押し付けられる負のスパイラルにはならないように。


「まつもと的仕事の楽しみ方」のここだけ話 - jitsu102の日記

ディストリビューション大集合(カーネル読書会番外編)

  • モデレータ: id:hyoshiok
  • どら娘: 永田さん
  • パネリスト


なぜ、こんなにディストリビューションがあるのか?

  • 自分が使いたいもの、楽しいものを求めて行くうちに増えた。群雄割拠ではない。(Slax-ja 羽鳥さん)
  • 料理店メタファと格闘技メタファ。(Debian やまねさん)
    • 食材一緒でも、料理法たくさん。
    • 分裂、でも自由があるから分裂するので健全。

ディストリビューションに参加したきっかけは?

  • なかの人からのレスポンスがあり、楽しいから。(openSUSE 松本さん)
  • ユーザとして使っているうちに、いつの間にか。(Slax-ja 羽鳥さん)
  • 自分が使いたいパッケージを直しているうちに。(Debian やまねさん)

翻訳について

  • 開発は他国の人でもできるが、翻訳は自分達でやるしかない。(Fefora 関根さん)
  • パッケージによって、翻訳レベルが違うので気をつけている。海外に広めたいので、英語版マニュアルも作りたい。(Vine MATSUBAYASHIさん)
  • リリースノートは日本語版を作ってから、英語に翻訳している。(Momonga 佐貫さん)
  • 翻訳が横展開できたら、すてきだよね。(id:hyoshiok)

ライセンス問題

  • 日本語だけのライセンスはやめてほしい。既存ライセンスを使ってほしい。(Debian やまねさん)
  • 現状、法規にあわせたり大人の事情を考慮すると、IPAフォントのライセンスのようになる。(羽鳥さん)
  • 独自ライセンスでも良いが、使いやすいライセンスにする必要がある。(id:hyoshiok)
  • 改変などは認めてほしい。英語翻訳もほしい。(Debian やまねさん)
  • ライセンスの場合、コミュニティと行政の意識がコンフリクトしている。どうやれば、Win-Winになれるか。(id:hyoshiok)
  • 行政は前例主義なので、良い事例があると動きやすい。でも、行政のトップに声は届きにくい。(羽鳥さん)

開発者・ユーザを増やすには?開発者はどうすれば幸せになれるのか?

  • 人が集まる場がなかったので、勉強会をやっている。パッケージの作り方とかもやっている。学生さんにもっと参加してほしい。(Debian 岩松さん)
  • 新人のリクルートは難しい。初めは小さいことでも良いので、楽しいこと、やりがいを見つけることが大切。(Gentoo 松鵜さん)
  • 「使ってよ」というのが、北風みたいになっているのでは?太陽のようにどうやって暖めるかが、課題かと思っている。(Slax-ja 羽鳥さん)
  • メディアを巻き込んだポジティブスパイラルができている。(Ubuntu 吉田さん)
  • デビアンの「デ」は「出会い」の「デ」です。(Debian やまねさん)
  • 開発者を増やすのは、努力ではない。自分がほしいものを作るうちに参加するようになる。(CentOS 平さん)

情報共有について(インターネット利用方法の変化)

  • IRCとかMLだけじゃない。Blogとかになっている。(Fefora 関根さん)
  • ustとか、こちらから情報発信。(Debian 岩松さん)
  • MLより、フォーラムの方が活発。でも、フォーラムは返信が遅くなる。(openSUSE 松本さん)
  • MLは敷居が高いと思われている?(id:hyoshiok)
  • MLとフォーラムが分断されている。Ubuntuはフォーラム中心。(Ubuntu 吉田さん)
  • フォーラム投稿時には、タイトルに内容のサマリとか書いて、分かりやすく。できればMLで、レスポンスがいいです。(CentOS 平さん)
  • Web開発者の声が聞こえない。巨大OSメーカよりフレキシブルな対応が可能。(Debian やまねさん)
  • フレキシブルに対応できることが、伝えきれていないよ。伝えようよ。(id:hyoshiok)

会場からの質問

  • LSBは役に立つのか?幸せになるのか?
    • ファイル名とか規則があれば、分かりやすい。(CentOS 平さん)
    • スタンダードがあった方がよい。(Debian やまねさん)
    • スタンダードも大事だけど、コミュニティでそろえた方がコストが下がる。絵文字標準、日本人やろうよ。(id:hyoshiok)
  • OSS開発者は報酬ないけど。会社とかがコミットしてあげるべきでは。
    • 責任があると、楽しくなくなるかも。(CentOS 平さん)

個人的には、ライセンス問題については考えさせられるものがありました。
使ったことのないディストリビューションもあり、興味深かったです。

三木谷さん&安武さんセッション

創業時の話から現在・未来までを、安武さんがインタビューする形式のセッションでした。
三木谷さん・楽天のテクノロジーへのこだわりを感じました。
また、これからのエンジニアに期待することなどの話もあり、勉強になりました。

楽天テクノロジーアワード

  • 金賞
    • 吉岡 弘隆さん
  • 銀賞
    • 24時間365日サーバ/インフラを支える技術
  • ルビー賞
    • 笹田 耕一さん
    • Preferred Infrastructure

おめでとうございます!!

感想

今回のカンファレンス参加で、楽天のイメージが変わりました。もっと営業的な会社だと思っていました。
上記以外のセッションも参加しましたが、楽天のテクノロジーへのこだわりを強く感じました。
参加された方、関係者のみなさん、ありがとうございました。


https://www.rakuten.co.jp/event/techconf/2008/eea0897aa071a84f082a2d428607701b.html